こんにちは、れいです。

 

今回は当プロジェクトで行っているはんだ付けの方法について紹介します。

以前は部品の一つ一つをはんだこてで熱しながらはんだを付けてゆく、「手はんだ」と呼ばれる一般的な方法ではんだ付けを行っていました。 しかし、一部の表面実装部品では、ICの底面にしかはんだ付けの面がなものや、そもそもICから足が生えていないものも存在します。 そのようなICは手はんだではんだ付けを行えなかったり、データシート通りのスペックを出すことができなかったりします。 特に、モータードライバに使用するFETやダイオードは大電流が流れる上に、発熱もする部分であるため、しっかりとはんだ付けを行う必要があります。

 

これを解決すべく、昨年度より導入した新しいはんだ付けの方法「リフロー」を紹介します。 qfn_reflow

リフローとは、クリームはんだ(英:Solder paste)と呼ばれるクリーム状のはんだを基板にあらかじめ塗り、その上に部品を配置し、リフロー炉で加熱してはんだ付けをする方法のことを言います。 用意したのは以下のものです。

 

 

プリント基板とステンシルは中国のプリント基板メーカーに発注をしました。 また、当プロジェクトでは、silhouette-CAMEOというカッティングマシンを用意することで、ステンシルを作成しています。

 

以下では具体的なやり方について説明します。

 

  1. ステンシルの裏に基板をテープで貼り付けます。
  2. paste
    クリームはんだを適当な量取り出し、ヘラで塗りつけます。この時基板を抑えておかないと隙間にクリームはんだが入り込むので注意が必要です。 塗る時は、ヘラの面を使って塗りつけた後、縁をつかって不要な分を取り除くようにします。 また、失敗したらアルコールで拭き取ります。希釈せずにトイレットペーパーに付けて拭いたら綺麗に取れました。今回はクリームはんだを出し過ぎました。
  3. pasteboard
    塗り終わったら慎重にテープを剥がし基板を取り外します。今回はクリームの塗りすぎで後にブリッジしている箇所が大量にあります…
  4. setics
    上から部品を配置します。ある程度ずれていてもはんだが溶けた時の表面張力で整ってくれるため、ある程度適当に置いても問題ありません。
  5. 基板を置いて蓋をして、ホットプレートで加熱します。はじめ、百数十度程度でホットプレートを3分ほど温めます。この工程をプリヒートといいます。 ここからの作業は有害な煙が一気に出るので、換気をしっかりとした状態で行います。
  6. しばらくしたら230℃まで温度を上げます。
  7. heating
    眺めていると、基板外側から徐々にはんだが溶けてきます。全体のはんだが溶けたら30秒~60秒程度待ち、その後直ちに電源を切り、蓋を開け、冷めるまで放置します。
  8. checkboard
    ブリッジがないか検査し、修正します。残念ながら今回はかなりブリッジしてます。

 

リフローを使用するようになってから、表面実装電解コンデンサの裏面がしっかりと固定されるようになり、グラつかなくなったため、やはりリフローを使用することによる効果は高いのではないかと思います。是非一度お試しください。

 

では、失礼します。

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