こんにちは、あるいはこんばんは。ソフト班の李です。JLCPCB様にスポンサーになってから数か月経ちましたが、今回自分もそのサービスを使って、無料の基板を手に入りました。なので、その経緯と経験を皆様にシェアしたいと思います。
どういう基板を発注した?
今回発注して無料でもらった基板は、SRC(Summer Robot Contest)の出場をするために設計した、メイン基板、モータドライブ基板、遠隔通信基板です。って言っても何を言っているのかさっぱりわからないかもしれませんが、これから基板について少し簡単な紹介を行います。
メイン基板
ST様から支援していただいたNucleo-G474を載せるための基板です。設計図は大体下に示している感じです。
この基板の特徴は、まず部内初めてのeFuseを載せました。前からずっとeFuseを基板に実装しようと思いましたが、今回はやっとその「夢」を実現しました。これで例え間違って24Vのリポバッテリーを刺した、あるいはリポバッテリーが過放電した時、eFuseは自動的に電力を切ります。より高い安全性が持つ基板になるでしょう。
そして、基板の外部通信はいつも通りのCAN通信ですが、今回は、基板の間に長~いピンとソケットによって、基板タワーを作る時上と下の基板がケーブルなしで通信できます。また、基板タワーを作りたくないもしくは作れない時も、TypeCの端子を用意しているので、市販のTypeCケーブルだけでCAN通信がいけます。
モータードライバ基板
今回のモータードライバ基板も、ST様から支援していただいたSTM32G474RET6を使ってコントロールマイコンとして使っています。また、モータードライバ自体は、ROHM様から支援していただいだBD63150AFMという一体化されたモータードライバ素子を使ってモータを動かしました。設計図は大体下に示している感じです。
このモータードライバの一番の特徴は、TypeCの運用だと思います。一見普通のTypeCの端子ですが、他の基板と接続するときはCAN通信を行いますが、パソコンと接続すると、USB通信になります。これによってパソコンから直接基板を制御することができます。また、普段ただのボタンとして使っているBOOT pinも、Resetボタンと同時に押すとき、マイコンがBootloaderに入り、その際パソコンと接続すると、ファームウェアの更新もできます。
また、今回のモータードライバ基板は、サーボの機能もついてまして、今後パソコンと接続して、サーボを微調整できることを考えるとちょっとわくわくですね。
遠隔通信基板
前からずっと独立基板として存在していた遠隔通信基板は、今回はNucleoに刺せるようになりました。これによって基板が取る空間も更に少なくなるでしょう。また、遠隔通信基板と言っても、実はジャイロとADCの機能も一緒についています。少ないスペースで多いの素子を置くできるのは、やはりJLCPCB様の高い基板生産技術のおかげです。その設計図も以下の通りになっています。
届いた基板
まとめ
今回の基板発注は、もしJLCPCB様の支援がなければ、だいぶのお金がかかりそうです…しかしながら、支援していただいたおかげで、以上話した幅広い機能の基板は全部無料で作りました。しかも制作の精度もなんと…すごすぎます!JLCPCB様、本当にありがとうございました!!
なので、基板製作されている方、特にスペースがなかなかなくて狭~い場所にいっぱい素子を置きたい方、ぜひJLCPCBで基板を発注してください。URLは下に置いていただきます。
それでは、より良い基板を作れますように、皆様も頑張りましょう!