皆様、お久しぶりです。暴君です。
少し涼しくなってきて過ごしやすくなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
私は今になって出現してきた蚊にいろんな箇所を刺されては、彼らの絶滅を願う日々を過ごしております。(ブログの更新をすっかり忘れ桜が散ってしまいました。放置しすぎ。)
さて今回は、キャチロボバトルコンテスト2023に出場したお話です。
(書きたいこと全部書いた結果長いので、真面目に読むと疲れるので注意)
キャチロボとは株式会社京都製作所が主催する、ワークハンドリングを競うロボコンです。
所定の位置に置けたら得点!きれいに並べたらボーナス点!ワーク破損や落下は減点!という感じのルールです。細かいルールは公式ページをご覧ください。
今年のワークはプレミアムハイチュウでした。つかみにくい形状、中で粒が転がるため重心が安定しない、立てて置くのが難しいなど、ワークとしてはかなり難儀な形状でした。
甘いのであまりたくさん食べられないのも難点。
昨年は二人キャチ(後輩にめっちゃ手伝ってもらったので実質4人)でしたが、今年は一人で出るぞ…!とその場のノリでエントリー、社畜候補生りたーんずとして出ました。
社畜候補生という名前は個人的にとても気に入っています。ただ、チーム名は大体呼びやすいように省略されるもので、いろんな人が私のことを”社畜”って言っていたのはよくないですね。候補生です。あくまでも。
設計にあたっての話
今大会に挑むにあたってのコンセプトは”自分が楽しいロボットを作る”こと、目標は”審査員特別賞をもらう”ことでした。
ロボットのコンセプトは2つで、”モータは一定の速度で正転しかしない”ことと”すべての機構をアクチュエータ1つで完結させること”でした。
モータは正転逆転を操作して望み通りの動きをするのが一般的ですが、ハード的にいろいろ組み合わせたら、でからくり人形みたいに勝手に動くロボット作れそうやなぁ…と。からくり人形の博物館に感銘を受けたのと、昨年のキャチロボ(じゃがりこの年です)に京都大学のモータ、なくしてもうたさんが、モータなしのロボットを作っていて、”こんなん作りたい!”と思ってしまったわけです。
もちろん発狂する設計段階
一応タイミングチャートとか書きながら、歯数とかタイミングとか計算していたように思いますが、紙を全部どっかやってしまったので特に書くことはありません。”最悪棄権!!!”と踊り狂いながら設計をしていたとだけ書いておくことにします。
実際にできたもの
大会2週間前ぐらいの写真。実は未完成。
最終的なロボットです。回収ハンドと整理用のアライナーという構成です。回収ハンドはそこまで愛着が無く写真が少ないので、先にそちらをサラッと触れようと思います。
間に合わなさすぎてコンセプトもクソもない回収ハンド君
見出しの通り、設計やら組み立てをざっくり1週間で終わらせた突貫ロボット君です。ごめんな…
キャチロボはワークをキャッチするロボコンなので回収ができないことには点が入りません。それなのに先に整理機構を作ってしまったがために時間が足りなくなり、結局モータに頼った挙句、正転のみの縛りも完全に破って設計しました。そしたら1週間でできるんだもんな…
本当なら右の写真の、大きさの違う歯車の位相が変わって円周を変えることで、一部の移動距離を半自動化する予定だったのですが、歯車のかみ合いがうまくいかず結局飾りになった挙句、当日重量制限に引っかかり撤廃されました。本当にごめんな…。
こだわり()のアライナー君
設計から完成まで2か月かかったアライナー君。
こだわって作った(つもりの)アライナー君です。こちらはコンセプトであるところの、”モータの正転のみ””アクチュエータは1個”を”ほぼ”体現しています。(なぜ”ほぼ”かというと、ハンド先端だけどうにもならずエアシリンダを使用したためです。)
見づらいですが一周目は空転して、下の白い板を回すと右側がガクッとおちて、先の歯車が回るようになったのがわかると思います。動画では手で回していますが、実際には下でつながっていて、モータが回ると勝手に下に落ちてくれます。ここは本番でも想定通り動いてくれました。動画は左右の動きでしたが、これを応用して前後の移動もできていました。動画はない。
一枚目の奥側にうつっているマクソンモータで移動は完結するので、コンセプト通りロボットではありました。しかし、欠歯車の空転防止機構を付けていなかったため、歯車の位相を合わせるのが難しく、一度ずれると復帰に時間がかかる問題がありました。
大会結果
大会の結果としては予選トーナメントで敗退しましたが、エキシビジョンマッチに出場させていただくことができました。
燦然と輝く社畜候補生りたーんずの名前
本当に文字通り、飛び上がるほど喜びました。60以上のチームの中からえらんでいただけたことが大変嬉しかったことをおぼえています。
エキシビジョン中の筆者。
ただ、結果としては、回収ハンドはある程度動いたものの、一番見てほしかったアライナーは動かすことができませんでした。セッテイングの最中に誤ってモータを作動させてしまい位相がずれ、うまく動きませんでした。
私をエキシビジョンに選んでいただいた人や、手伝ってくれた人。エキシビジョンを見てくださった方に、想定した挙動をお見せできないかったことが大変悔しく、本当に申し訳ない気持ちです。
振り返って
設計当時はいいロボットだとうぬぼれていたものですが、本番でまともに動かなかったことも含め、機体に問題点しかありませんでした。見ないふりをして修正を怠ったこと、練習不足含め、当時の己の限界だったと感じています。
今回のキャチロボ2023は、結果としては満足のいくものではありませんでしたが、”いつか自分が100%満足のいく、最高のロボットをつくる”という目標を得た大会であったと感じます。
今更ではありますが、手伝っていただいた皆様、応援していただいた皆様に、厚くお礼申し上げます。
またこんな長ったらしいブログを読んでいただいたあなたも、ありがとうございます。
2024のキャチロボにも参戦予定で、”最悪棄権!!!”と踊り狂いながら頑張っております。応援していただけると幸いです。棄権してなかったら会場で会いましょう。
ForteFibre19er 文責 ぼうくん